ネタメモ9
ギル時
時臣の眼球が好きだ。そのどこまでも見透かす蒼が好きだ。
時臣がいなくなっても、眼球の蒼だけを憶えているだろう。ある意味皮肉だ。マスターの眼球だけ憶えていると。
しかし、好きなものは好きだ。欲している。宝物にしたい。一生閉じ込めておきたい。
時臣自身は要るか――と問われれば、返答に困る。時臣自身を好きな訳ではない。あくまで、時臣の眼球が好きなのだ。そう言ったら、あの打たれ弱いマスターは泣き出しそうだ。
……嗚呼、涙を流す眼球も素敵だ。尤も、眼球だけでは無意味だ。神経やなにやらがないと泣けない。人間の身体は難しい。
時臣自身は嫌いなので、滅多には時臣には会わない。ただ、あの蒼を思い出すだけ。
――本当に、綺麗だ。